食と健康

発達障がいと「食・栄養」

リメイクサロンモモでは発達しょうがいと食・栄養に関する相談を受けるために発達しょうがいと食・栄養研究所を開設しました。
発達しょうがいとは「自閉症、アスペルガー症候群そのほかの広汎性発達障害、学習障害、注意欠如(欠陥)多動性障害、そのほかこれに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定め
るもの」と規定されています。
文部科学省の調査によると、通常学級に在籍する児童・生徒の中に発達しょうがいの特徴を示す子どもは、2012年は全体の6.5%、2020年は8.8%、11万7366人で27年間で87倍に激増しています。特別支援教育を受けている児童・生徒を含めると全体の1割程度が発達しょうがいだと言われています。

家庭でできる6つの対処法

研究所を開設して間もなく、自閉症スペクトラム障害と診断されたものの治療がない場合の家庭でできる対処法について相談を受けました。ここでは、6つの対処法について簡単に述べてみたいと思います。

腸内環境を整える

腸内環境を整える…栄養を吸収し、不要なものを排泄する要となるのは腸です。良好な腸内環境の時の便は黄土色でバナナ状、悪臭でない発酵臭のような臭いがします。発達しょうがいの子どもは便秘など腸内環境に問題がある場合が多々あります。毎日のお口のケアに加えて、便秘の場合は発酵食品や野菜、海藻、キノコ類、果物などの食物繊維をしっかり摂り、軟便の場合は炎症を起こしやすい食べ物を控え(②と④)、腸管を強化するために必要な栄養素、ビタミンA、ビタミンC、亜鉛、鉄などを意識して摂るようにします。ボーンブロススープを定期的に作って食事に加えるのもお勧めです。酪酸菌という善玉菌を含む整腸剤(ミヤリサン、ビオスリーなど)を使うのも有効です。

グルテンフリー、カゼインフリーを実践する

グルテンフリー、カゼインフリーを実践する…多くの人が小麦(グルテン)、乳製品(カゼイン)により腸に炎症を引き起こすことが知られています。脳にも悪影響を与えると言われており、まずはグルテン・カゼインを控えてみることをお勧めします。

鉄を中心としたミネラルをしっかり摂る

鉄を中心としたミネラルをしっかり摂る…発達しょうがいのお子さんは著しい鉄分不足のほか多くのミネラル不足が指摘されています。無添加の粉末だしを使い毎日汁物を作ってあげてください。肉、野菜などを組み合わせて鉄、ミネラルをしっかり摂ってください。

添加物、加工食品を控える

添加物、加工食品を控える…保存料、着色料、乳化剤、人工甘味料などの添加物は腸内環境を悪化させることが知られているので、これらの入った食べ物はできるだけ避けるようにしましょう。ミネラルが抜かれた加工食品も控えるようにしましょう。

たんぱく質をしっかり摂る(肉、卵、お腹の状態が悪くなければプロテインも)

たんぱく質をしっかり摂る(肉、卵、お腹の状態が悪くなければプロテインも)…人間に必要なたんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されており、卵はその20種類のアミノ酸をすべてバランスよく含んでいます。毎日卵2個以上食べることをお勧めします。また、毎食豆腐などの植物性と肉魚卵などの動物性たんぱく質を2種類以上摂るようにしましょう。腸の状態が悪くなければ無添加のプロテインもお勧めします。

血糖値の乱高下を避ける食事法を実践する

血糖値の乱高下を避ける食事法を実践する…お菓子や清涼飲料水をやめるだけで、精神状態が安定するようになります。食事はタンパク質、食物繊維、糖質の順番で食べるようにしましょう。

その他の豆知識