健康と美容で当院をご利用いただいている方からのご紹介でいらした方です。
 体の左側の膝、坐骨、足首、足(スネ)の痛み、違和感を訴えて来院された60代の女性。40代頃から椅子に座っていると時々痛みがあり、年々痛みが増してきたものの整形外科では異常なしとのことでした。
 健康レベルアップ7回コースを受けられ、5回目でほぼすべての症状が改善した時、数年前から左顎関節に異常を感じていることを話されました。
 顎関節を調整する過程で心臓に異常を感じ、検査をしたところ明らかに心臓に異常が認められたので本人にその旨を伝えました。
 すると患者さんは、「実は年に2回ほど20分間くらい胸の圧迫痛があり受診したものの異常がないとのことなのでそのままにしています。」と言われました。このままでは近い将来頻繁に狭心症の発作がでて命に係わる可能性が高いことと、体の左側に不調が出やすいのは心筋の異常から来ていると思われるので心臓の働きを整える施術が必要であることをお伝えしました。
 患者さんはまた、甲状腺機能亢進症で服薬していますが、最近甲状腺の腫れが気になりかかりつけ医に相談しましたが異常なしとのことでした。甲状腺を触診すると確かに少し異常な腫れが確認されました。脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンのバランスを整えるためのクラニアル調整が必要であると思われました。
 この方のケースのように施術を重ねることにより、当初の主訴(左膝、左坐骨、左足首、左スネ)から重大な疾病に発展するような隠れた症状を引き出すことは私たち治療家にとっての責務であると考えています。
 そのためにも、日頃から的確な問診と治療技術の向上に努力を惜しまないようにしています。